産業保健師 役割

産業保健師の役割

産業保健師は企業の医務室や健康管理室に勤務し、社員の体調管理、メンタルケア、健康診断(アフターケアも含む)などに携わります。

 

もちろん保健師の方は看護師の資格も持っているので、急なケガや病気への対応においても活躍することになりますが、企業が保健師に求めているのは総合的な産業看護の能力です。そのため、工場を運営する企業は臨床経験を重視して看護師を、デスクワークが中心の企業はメンタルヘルス対策を強化するために保健師を必要とする傾向にあります。

 

近年、過労や職場の人間関係が原因のうつ病や自殺が問題視されており、ますます企業における保健師の必要性が高まっています。しかし、産業保健師の役割はあくまでも保健指導を通じた社員の健康保持と促進です。メンタルケアの場面においては、精神の不調にいち早く気づき医療機関への橋渡しになるのが産業保健師の役目になります。

 

産業保健活動5つのアプローチ

作業環境管理

職場巡視の徹底や従業員とのコミュニケーションを通じて不適切な作業環境を認知し、産業医や職場関係者と連携しながら対策を講じていきます。また、従業員が快適に仕事を行うことができるように、温度・湿度の管理や衛生面の管理、受動喫煙防止への取り組みも産業保健師が深く関わることになります。

作業管理

作業による健康への悪影響を防止するために作業時間や休憩時間の調整、作業手順改善による負担減や効率化を行います。作業方針の現状を捉え、不適切な要素にいち早く対応するためにも、従業員の個人面談や職場巡視が大切になっていきます。

健康管理

健康相談、健康教育、健康診断、保健指導を適切に実施していくことで、社員の健康保持や疾病への対応全般、復職支援などにつなげていきます。また、急なケガや病気への対応の際は現場でできる最低限の応急処置が求められます。そして、医療機関との連携をスムーズかつ迅速に取り結ぶのも産業保健師の役目です。

総括管理

企業の産業保健活動を円滑に機能させるために、現場で働く産業保健師として各部署の連携における調整役を担います。場合によっては事業者の指名により衛生委員会のメンバーとして産業保健師が選出される場合もあります。

労働衛生教育

産業保健師として従業員に健康障害を防止するのための知識や健康習慣を保つための知識を提供します。近年では管理職教育の一環としてメンタルヘルス対策に関する講義を産業保健師に一任している企業も増えています。

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