イオングループ【産業保健師の求人募集・採用の傾向】
イオングループは純粋持株会社であるイオン株式会社を中核として、総合スーパー事業、スーパーマーケット事業、ディスカウント事業、ドラッグ・ファーマシー事業、総合金融事業など幅広く事業を展開している大手流通企業グループです。総合スーパー事業では、北海道や九州全域に展開しているイオン北海道、イオン九州が有名ですし、スーパーマーケット事業では、北海道(札幌市、旭川市、釧路市など)から九州(福岡市、大分市など)に至る主要都市で展開されるマックスバリューもとても身近な存在だと思います。ドラッグストアー関連では(株)ツルハホールディングスが特に有名ですね。
イオングループは、大型ショッピングセンター分野でその名を馳せていますが、イオングループの関連会社の多くが産業保健師の必要性を感じているようです。大型ショッピングセンターという範疇で、イオングループを参考にしつつ、ここに勤務する産業保健師についていろいろ考えてみましょう。
大規模なショピングセンターに勤務する社員は、事務職、営業職、売り場などでの接客業などいろいろです。特に、売り場担当の従業員は、一日中立ちっぱなしということもあり、接客業でのストレスに加え、肉体的にも見た目よりハードな業務内容になっています。このような社員の健康管理業務に当たっていくのが産業保健師ですね。イオングループに属する多くの企業が「職場のストレスが増大していること」をとても問題視しています。イオンでは、高度な情報化とグルーバル化という社会情勢の変化、および、終身雇用制の崩壊・年功序列賃金の崩壊などの雇用環境の変化が社員のストレス要因の増加に繋がっていると考えています。さらに、職場における様々な人間関係も社員のストレス増大に拍車をかけていると考えているようですね。
ストレスなどにより、社員の中でメンタルヘルス不調者が増加しているのは、イオングループに限ったことではありません。ある調査でも、バブル崩壊後は精神障害などの労災請求が年々増加しているという結果が出ています。社員の健康管理をしていく保健師にとって、メンタルヘルスケアは最重要課題であることを認識すべきでしょう。労働安全衛生法でも、労働者の心の健康に関する指針が策定されています。産業保健師を目指している方は、企業におけるメンタルヘルス対策に多大な関心を持つべきだと思いますよ。
専門的立場から社員の心身の健康問題に取り組める保健師の重要性は、社会的にも指摘されていて、特に大手企業は、企業内健康管理室などに保健師を常駐させるケースがとても多いです。専門性を有している保健師ですから、その求人を見ても、収入や待遇はかなり良い案件が多いですよ。しかし、好条件の産業保健師である故に離職者は少ない傾向にあり、大手企業の求人数が多いとは言えない状況にあります。産業保健師としての就職はなかなか簡単にはいかないと言われているようですね。