産業保健師 忙しい時期

産業保健師の仕事が忙しい時期

産業保健師は、行政保健師とは仕事の内容や就業環境がかなり異なる面もあります。行政保健師は保健所・保健センターなど勤務先の運営に必要な雑務などを幅広く担当しますが、産業保健師の場合はメンタル面も含めた従業員の健康管理に専念するケースが大半のため、専門外の仕事に忙殺されることが少ないのです。

 

ではそんな産業看護師が忙しい時期とは、いつごろなのでしょうか。もっぱら企業の従業員を対象として仕事を行うわけですから、基本的には従業員の健康が危ぶまれる時期に忙しくなります。

 

健康診断の時期

まず忙しい時期として挙げられるのは新年度。従業員全員の健康診断が行われるほか、新たに入社した社員の診断も行われます。従業員に健康状態の問題が発生していないかひとりひとり確認しておくほか、新入社員の健康データを作成する必要もでてきます。新たなデータを頭にインプットしなければならないため、非常に忙しい思いをすることになるでしょう。また、もし健康状態に問題が見られた従業員がいた場合には保健指導を行う必要も出てきます。

 

年間を通したメンタルヘルス対策

それからメンタルヘルスに関する業務。季節に関係なく、心の問題を抱える従業員が出てくるわけですが、問題が発生しやすい時期というものもあります。たとえば5月。新入社員や転勤してきた社員が仕事や職場になかなかなじめずに悩み始める時期でもあります。出社拒否や退社といった事態に追い込まないため、あるいはうつ病やパニック症候群といった心の病を発症させないためカウンセリングはもちろん、企業に対して労働環境の改善を提案するなどの役割が求められるようになります。そのほか、9月の転勤シーズン後、仕事のノルマが厳しくなる決算シーズンなども同様にメンタル面の仕事が多くなる時期です。

 

ただ、大半の企業では2〜3人程度しか産業保健師を設置していないため、基本的には一年中忙しいとみてよいでしょう。そのうえで求められる役割が多くなる時期とそうでない時期がある、ととらえておくべきです。

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